疲れをとるためのコツ
先日、ある調子を崩されていた患者さんが、このように仰いました。
「前回鍼を受けた後に、ものすごく眠くなって昼寝をしました。一度起きたのですが、その後も強烈な眠気があり、夜もいつもより早く寝ると、次の日には身体がすっきりしました。」
この患者さんは普段あまり深く眠れないこともあり、朝起きても疲れが取れておらず、すっきり起きることができないことが続いていました。
ですから、夜にしっかりと眠れるように、昼間は眠くても我慢をし、なるべく夜に深く眠れるような工夫をされていたそうなのです。
眠気にしたがうこと
夜しっかり眠るために、昼間に眠くても我慢をする。
一見、正しい方法のように思われるかもしれません。
しかし、長年の経験から多くの患者さんを見ていると、この理論は間違っているように思います。
たとえば、精神的な疾患で悩まれている患者さんが私の鍼を受け始めると、強烈な眠気に襲われて起きていられないという方がちらほら出てきます。
そういった患者さんには、
「眠いときはとにかくたくさん寝て下さい。眠気にしたがって寝て寝て、身体が欲する分だけ眠り続けると、今度は眠気が取れてすっきりしますよ。」
とお伝えしています。
実際に、皆さんその通りに眠り続けていくうちに、次第に眠気が取れて動けるようになってきます。
身体をほぐすこと
もう一つのコツは、身体をほぐすことです。
ストレッチや体操もいいのですが、もっともおススメするのはお散歩です。
なるべく荷物を持たず、軽装でゆっくりのんびりと外を歩いてください。
たまに家の中でウォーキングマシンを使って歩いてもいいですか?という質問をいただきますが、やはり外を歩き、移り変わる景色を見ながら心もコロコロと動かしていると、身体だけでなく心もほぐれてきます。
できるだけ自然に触れ、イヤホンをつけずに自然の音、木々のざわめきや、川のせせらぎ、鳥の鳴き声などを聞きながら歩ければ、よりリラックスできます。
このようにして心と身体をほぐしておけば、より質の高い睡眠をとることができます。
常に疲れて心も体も緊張し、ガチガチの状態で眠っても疲れは取れません。
まとめ
まとめると、鍼を定期的に受け、適度に運動(お散歩)をして、常に心と身体をほぐしておき、身体が眠気を欲していることを感じ取り、眠るべきときに眠るということです。
昼間に眠気がきたときはチャンスと思い、10分でもいいので眠ってあげると身体は満足して疲れが取れやすくなります。
そのときに身体の声を無視すると、身体は機嫌を損ない、疲れは溜まる一方となります。
疲れがなかなか取れない。
常に疲労困憊の状況で辛いとお困りの方は、一度試してみて下さい。
休むことも大事ですが、ただ休むだけではダメです。
休むことにもコツがあるのです。
お電話ありがとうございます、
輝鍼灸院でございます。