慢性症状の根っこは取れにくい。

年末からお越しになられているある患者さん。

喉の詰まりがあり、仰向けに寝たり、入浴した身体が温まると咳込んでしまうしまうという症状でお悩みでした。

2年ほど複数の病院をめぐったものの、改善がみられずお困りのところ、知人の紹介を受けて当院に来院されました。

肝気上逆による喉中梗阻(梅核気)と診立て、毎回背中のあるツボに1本だけ鍼をして、週に2回のペースで通院していただきました。

症状は順調に緩解し、2か月後には残り1割程度にまで良くなったのですが、最後の1割から先が停滞しています。

この現象は、慢性化した症状の方に起こりがちな現象です。

症状が発症して経過が長ければ長いほど、病の根っこは深く根づいてしまいます。

根っこが深ければ深いほど、ある程度症状が緩解したあとも、残りわずかの症状が取りにくくなります。

しかし、ある程度症状が緩解したからといって、この根っこを放置しておけば、再び病は復活する可能性があります。

ここまで来れば来院のペースは落としてもよいので、コツコツと長い目で根っこを退治し、根治を目指していけばいいと思います。

かなり良くなってきたのだけれど、もう少しの症状が治りにくいとお悩みの方は参考になさってください。

輝鍼灸院