決断を後押しする鍼。

決断を後押しする鍼。

決断 鍼灸

職場や家族の人間関係で悩んでおられる方は多いですね。

生きていると、どうしても嫌な人とも付き合いをしなければならないこともあります。

仏教では怨憎会苦(おんぞうえく)といい、生きていくうえでの苦しみの一つと教えています。

たとえ嫌な人との付き合いでも、その人との付き合いの中で学ぶこともあります。

ですから、やたらとそういった人との付き合いを避ける必要もないでしょう。

しかし、どうしても辛すぎる場合や、精神に異常をきたすほどのストレスを抱えてしまう場合は、そういった環境から離れる決断をすべき時もあります。

以前からそういった環境から離れるべきか悩んでいた患者さんがおられました。

かなり心と身体に負担がかかっていた様子だったので、その環境から離れた方がよいのではないかとアドバイスをさせていただいておりました。

決断を主る

決断 鍼灸

しかし、長年いた環境から離れることは容易くありません。

特に心と身体に疲労がたまり、バランスが崩れている時は大きな決断がしにくいものです。

東洋医学では、五臓六腑のうちの胆の腑「決断を主る」と考えています。

この患者さんの治療をするうえで、この「胆の腑」を調えることを主眼におきつつ進めていました。

年始の挨拶の際、その患者さんから「正月の間にじっくりと考えることができ、その環境から離れる決断をした」と報告を受けました。

また今後、どのように進んでいこうかという目標も教えて下さいました。

鍼で心と身体を調えることにより考える余裕が生まれ、大きな決断をすることができたのだと思うと嬉しく思います。

鍼でその方の抱えている問題を解決することはできません。

しかし、治療して心と身体を調えることにより、その方の背中を押してあげることはできます。

そうやって少しでも皆さんの支えになれたらと願っています。

輝鍼灸院