気と形の関係(頚椎椎間板ヘルニア)
いつも定期的に来られている患者さん。
季節ごとに実家に帰省して農業をされており、今回は農作業の影響か右肩から右上肢にかけて痛みとしびれが発症し、久しぶりに来院されました。
以前にも同じような症状が出たことがあり、当院で治療して治したことがあるのですが、今回は再発したということもあり、以前に病院で「頚椎に変形があり、椎間板ヘルニアの疑いがある」と言われたことが気になるようで、「このような変形があっても治るものですか?」というご質問を受けました。
そこで、東洋医学における「気と形(けい)の関係」について、簡単に説明させていただきました。
無形と有形
東洋医学では、気という無形の存在と、形という有形の存在があって世界が成り立つと考えています。
もっといえば「気一元」といい、世界はすべて気で成り立っており、その気が凝縮したものが形になると考えています。
つまり形となって目に見えているものも、もとは気という無形の存在の集合体ということです。
形に異常があったとしても無症状
たとえば頚椎に変形があったとしても、そこを流れる気が正常に流れていれば、痛みやしびれなどの症状が発症することがありません。
MRIやレントゲンでは変形が見られるのに、症状は現れていないというケースはこれに該当します。
症状はあるのに形に異常なし
逆に形としての変形がなかったとしても、気の流れが悪くなり停滞が生じていれば、痛みやしびれなどが発症することはあります。
痛みやしびれなどの症状は出ているのに、MRIやレントゲンで検査しても異常がないと言われた・・などがこれに該当します。
つまり形というのは実は曖昧なもので、実際は目に見えない気という無形の存在の方が現実に即しているのです。
形に異常があったとしても、気を調えればよし
ですからこの患者さんには、「形として変形があったとしても、そこを流れる気さえ調えておけば症状は消えていきますから心配ありません。以前にも同じように治しましたよね?ただし、また流れが滞ると症状は再発することもあり得るので、しっかり養生を守り、時々メンテナンスをしていきましょう。」とお伝えしました。
気の医学
東洋医学は気の医学と呼ばれます。
気を動かすことによって身体を治すのです。
神経や筋肉ばかりを相手にしているようでは、東洋医学とは言えません。
目に見えない気の世界で心と身体をとらえ、治すことが東洋医学の真骨頂なのです。
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