網膜色素変性症という難病があります。
この病証は夜盲と視野狭窄を主症状とする眼科疾患であり、中医学では高風内障・高風雀目と呼ばれます。
発症初期は夕方以降や暗い場所ではっきりと見えにくくなるなどの症状から始まりますが、徐々に視野が狭くなり、酷くなると視野が管ほどの大きさとなり、最終的には失明に至ることもあります。
弁証
弁証としては、腎陽虚・脾気虚・肝腎陰虚・肝腎精血不足などが挙げられます。
それぞれの特徴を以下に記します。
・腎陽虚
腰や膝が怠い。倦怠感・力が入らない。
寒がり・手足の冷え。舌の色は淡く、脈は沈んで無力。
・脾気虚
顔面が黄色もしくは白色。食欲不振・腹部膨満感・泥状便・手足に力が入らない。
舌の色は淡く、舌辺に歯痕がある。脈は虚弱。
・肝腎陰虚
目に潤いがなくなり不快感。めまい・耳鳴り・腰や膝がだるく力が入らない。
夕方以降の発熱、寝汗。舌の色は紅く、苔は少ない。脈は細く速い。
まとめ
罹患後、経過が長期に及ぶと症状は悪化し、最終的には失明に至ります。
よってなるべく早期に治療を行うことが重要となります。
経過が長期化していたとしても、正しい診立てで鍼灸治療を行えば、症状の悪化を食い止めたり、うまくいけば改善の可能性もあると考えています。
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