【解説】うつ病は鍼灸で治そう|神戸 輝鍼灸院
うつ病の原因
うつ病の原因は、精神的ストレス・飲食の不摂生・運動不足・過労・・など多くありますが、その中核となるのはやはり精神的なストレスだと思っています。
飲食の不摂生・運動不足なども影響しますが、あくまで二次的なものであり、一番の核心は精神的なストレス・精神的な疲労です。
ストレスを「肝の臓」に溜め込む
東洋医学では顕在的な意識は「心の臓」が司り、潜在的な意識は「肝の臓」が司ると考えています。
※このブログでは何度か説明していますが、西洋医学における心臓・肝臓とは少し意味合いが違ってきます。
日常生活を送るうえで、様々な精神刺激を受けるわけですが、当然ながらその中にはストレスも含まれます。
普段はそれらのストレスを「心の臓(顕在意識)」で受け止めているわけですが、あまりにもストレスの量が多いと、「心の臓(顕在意識)」では抱えきれなくなります。
そこで、それらのストレスを一時的に誤魔化すために置いておく場所が「肝の臓(潜在意識)」なのです。
現代社会において多すぎるストレスから「心の臓(潜在意識)」を守るための防衛的な措置として、このようなメカニズムがあるわけです。
「心の臓」への逆流
しかし、ストレスを溜め込むにしても、「肝の臓(潜在意識)」にも限界があります。
容量を超えてくると、「肝の臓(潜在意識)」に溜め込んだストレスが、「心の臓(顕在意識)」に逆流してきます。
この時、「心の臓(顕在意識)」は逃げ場を失い、誤魔化すことができなくなり、精神が錯乱するわけです。
これがうつ病発症までのメカニズムです。
肝は将軍の官
肝は「将軍の官」と呼ばれています。
精神的なストレスだけでなく気候の変化など、外的な要因に対する抵抗力のようなものを司るのが「肝の臓」です。
肝の臓の抵抗する力が衰えると、風邪を引きやすくなったり、何かを頑張る気力が失われたりします。
外からの攻撃に対して抵抗する力というのは必要なのですが、それが過剰になり過ぎると異常を起こします。
アトピー性皮膚炎・喘息などのアレルギー疾患、関節リウマチなどの自己免疫疾患などがそれにあたります。
外からの刺激に対して過剰に反応しすぎるあまり、その抵抗する力が本来守るべき身体を襲ってしまうのです。
心は君主の官
心は「君主の官」と呼ばれています。
私たちが日常生活で維持している精神活動は、「心の臓」が司ります。
「心の臓」は「君主」であり、精神活動だけでなく五臓六腑すべての王様です。
先ほども述べているように、精神的なストレスを肝の臓に溜め込み過ぎると、逆流して心の臓を襲います。
これを国で例えると、「将軍(肝の臓)」が力を持ちすぎて、「君主(心の臓)」が襲われ、国を統治することができず混乱している状況といえます。
軍事国家の様相を呈すわけです。
国家転覆の状態。これがうつ病なのです。
まとめ
うつ病の治し方
これまで述べてきた通り、「将軍(肝の臓)」が力を持ちすぎ、「君主(心の臓)」が力を失っている状態がうつ病です。
では治療はどうすればよいのでしょうか?
・力を持ちすぎた「将軍(肝の臓)」の力を弱める。
・「将軍(肝の臓)」が力を持ちすぎている原因をあらためる。
・力を失ってしまった「君主(心の臓)」の力を補う。
・「君主(心の臓)」が力を失っている原因をあらためる。
基本はこの4つになります。
これらを東洋医学的な観点で見極め、何が原因でどのようなメカニズムで現在に至ったのかを分析し、適切なバランスを調整していきます。
そうすることで、次第に「君主(心の臓)」が力を取り戻し、国は平和を取り戻します。
うつ病の完治です。
うつ病を治すことは簡単ではありません。
1.患者と治療者の信頼関係。
2.患者と治療者の強い意志。
その他にも周囲の環境など様々な要因が絡んできますが、この2つがもっとも重要で、これさえ整ってれば治すことは可能ですし、私はこれまで多くのうつ病患者さんとともに闘い、治してきた実績と自信があります。
うつ病で悩んでおられる方は強い不安と絶望感を持っています。
しかし、「うつ病は治るもの」と知っている私と一緒なら、少しは不安や絶望もやわらぎ、病と闘う気力が湧いてくるのではないでしょうか?
もし一人で悩んでいる方がいれば、ぜひご連絡下さい。
一緒に困難を乗り越えましょう。
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