院長ブログ 「世界を癒す一本鍼」

決断を後押しする鍼。

決断 鍼灸

職場や家族の人間関係で悩んでおられる方は多いですね。

生きていると、どうしても嫌な人とも付き合いをしなければならないこともあります。

仏教では怨憎会苦(おんぞうえく)といい、生きていくうえでの苦しみの一つと教えています。

たとえ嫌な人との付き合いでも、その人との付き合いの中で学ぶこともあります。

ですから、やたらとそういった人との付き合いを避ける必要もないでしょう。

しかし、どうしても辛すぎる場合や、精神に異常をきたすほどのストレスを抱えてしまう場合は、そういった環境から離れる決断をすべき時もあります。

以前からそういった環境から離れるべきか悩んでいた患者さんがおられました。

かなり心と身体に負担がかかっていた様子だったので、その環境から離れた方がよいのではないかとアドバイスをさせていただいておりました。

決断を主る

決断 鍼灸

しかし、長年いた環境から離れることは容易くありません。

特に心と身体に疲労がたまり、バランスが崩れている時は大きな決断がしにくいものです。

東洋医学では、五臓六腑のうちの胆の腑「決断を主る」と考えています。

この患者さんの治療をするうえで、この「胆の腑」を調えることを主眼におきつつ進めていました。

年始の挨拶の際、その患者さんから「正月の間にじっくりと考えることができ、その環境から離れる決断をした」と報告を受けました。

また今後、どのように進んでいこうかという目標も教えて下さいました。

鍼で心と身体を調えることにより考える余裕が生まれ、大きな決断をすることができたのだと思うと嬉しく思います。

鍼でその方の抱えている問題を解決することはできません。

しかし、治療して心と身体を調えることにより、その方の背中を押してあげることはできます。

そうやって少しでも皆さんの支えになれたらと願っています。

筆者プロフィール

原元氣 - Hara Genki -

輝鍼灸院 院長 / (一社) 北辰会 正講師 運営会議議長 / 森ノ宮医療学園 非常勤講師

2004年、北辰会創始者(現会長)である藤本蓮風先生に師事。内弟子生活を経て2008年に独立し、神戸市にて輝鍼灸院を開院。臨床の傍ら北辰会の正講師・運営会議長として会の運営および後進の指導に携わり、北辰会方式の啓蒙活動を行っている。日本では伝統鍼灸の真の価値が認知されておらず、美容鍼灸や現代鍼灸が主流となっている現状を覆すため、ブログや日々の臨床を通じて伝統鍼灸を広める活動をしている。

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